【2年目社員の】上槽(じょうそう)と火入【本みりん企画製造レポート】

前回の記事はこちら⇒ 2年目社員の本みりん企画、本格始動!【製造レポート】

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2年目社員 醸造課の青木です。

 

先日、12月11日(月)に本企画の「上槽」という作業を行いました。

 

上槽とは、糖化・熟成工程を終え、充分に甘味の出た醪(もろみ)を圧搾(あっさく)して、みりんとみりん粕に分ける作業のことです。

前回のブログで紹介した「仕込」から約1ヶ月。

米麹の酵素力によってもち米が分解され、お粥のような状態になった醪(もろみ)です。

 

まず初めに、醪を熟成させていたステンレス製のタンクとポンプを接続して醪の移動準備を行います。

次に、酒袋という細長い袋に醪を入れて袋の先端を折って圧搾機の中に並べていきます。

 

並べ終わった後が、このような感じになります。一回一回の袋に入れる醪の量を自分の感覚で調節するのがとても難しかったです。

最後に、先ほど並べた袋に上から圧力をかけて搾ることで、みりんの液がでてきます!

 

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こんにちは!醸造課の阿部です。

ここからは先ほど「上槽」で搾ったみりんを加熱する「火入」の作業を紹介します。

この工程ではこの加熱機を使用します。この機械はみりんを120℃まで加熱した後、常温まで急速に冷やしてくれます。

 

でも、なんでみりんを一度加熱するのでしょうか?

それは「火入」の次の工程の「おり下げ」に繋がっていきます。

 

しぼったばかりのみりんは火を入れると、滓(おり)と呼ばれるものが出てきます。この滓があるとみりんが濁ってしまうため、いったん加熱して滓を発生させた後でその滓を沈殿させて取り除く作業が「おり下げ」なんです!

おり下げでは火入したみりんに炭素や柿タンニンなどを加えて滓を沈殿させます。

これがおり下げをしている様子です。実際は巨大なタンクで中身が見えないため、同じみりんをビンに詰めて擬似的に経過を観察しています。

滓が沈殿している様子が見えます、黒ずんでいるのは炭素が入っているからですね。

この上澄みの部分が、次回の「ろ過」という作業ではさらに澄んで綺麗になっていきます。

 

どんどん完成に近づいてきました。

果たしてどんなみりんになるのか、とても楽しみです!

 

 

以上、2年目社員の本みりん企画「上槽、火入、おり下げ」でした。

 

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2年目社員の本みりん企画、本格始動!【製造レポート】